sageszk's blog

笑顔とプリズムの煌めきを追い求めるブログ

『いらすとや』について考えてみたけどやっぱすげーや

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「いらすとや」は日本のクリエイティブを殺す?
togetter.com

またなんかわからないけどバズってた話に首を突っ込んでみるテスト。このTogetterのタイトル通りの発言がTwitterでツイートされまして、それに対してみんながああだこうだ言ってる状況が発生したようです。「いらすとや、如何なものかね」と思っている方々、意外と多いとだと思います。一方で、いらすとやが無いと困る方々も大勢いらっしゃることだと思います。これもひとえにファンとアンチの総数が多いことによるもので、つまりは人気が高いということで間違いないでしょう。

僕が思ういらすとやの特徴としてはこんな感じです。

・素材の数
・汎用性
・商用利用フリー

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素材の数

一度トップページにアクセスしていただければご理解いただけると思いますが、とても平和なサイトです。「人物のイラスト」や「スポーツのイラスト」といった形にカテゴリ分けされておりまして、使いたい素材がありそうなカテゴリをクリックすると、そのカテゴリ内でもさらにカテゴリ分けされています。つまりは数が多いということです。モノにもよりますが、人物だったら男女別に1枚ずつ用意されていたり、似たようなマイナーチェンジ版が用意されていたりと細かな対応もあるのがありがたいですね。

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汎用性

とにかく、パッと見の癖が薄いことに尽きると思います。極力添え物でいよう、という意思が強そうなイラストが多くて汎用性が高いのが特徴です。中には非常に癖の強いイラストもありますが、こちらは極力汎用性を無くしてやろうという意思を強く感じます。このニッチなやつ、そのシチュエーション以外の何に使うんじゃいというものも多くあります。癖は薄いものの、統一感のあるデザインから「これいらすとやじゃん」ってのはすぐわかるのも使われる要因といえるでしょう。

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商用利用フリー

いらすとやがなかった時代、人々はインターネットで商用利用可なイラストを探すのに苦労しました。写真はたまに見つかるものの、例えば資料作成にちょっと遊び心を添えたいとか、挿絵がほしいとか、なかなか難しいものでした。どんな素材にせよ、作るか作ってもらうか、もしくは限られた素材から選択するしかなかったのが、統一感のある豊富な素材から選べるようになったのは明確な利点だと言えるでしょう。

また、クローズドな場所だったら権利関係無視した素材を遊びで使うこともあるかもしれませんが、オープンになるとそうは言ってられません。地方の団体とかお金のない企業などか広報活動をしたい場合。有名タレントを発注するには大きな予算がかかりますし、アニメ調のイラストにしようにもアンチオタク層による炎上事例がいくつもあってリスクが高い。無名タレントでは華がなくて目立たず、半端なタレントを起用して炎上されたらそれこそイメージ的に困る(注目はされるかもしれませんが)。

そこで知名度の高いものという点でもいらすとやが活躍します。ウェブ上においてもはや国民的アニメばりの認知度を誇ると言っても過言ではない素材が使えるのは、広報活動においても利用価値が高いのでは。

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ここまで、いらすとやの特徴を僕なりの解釈で書いてみました。さて、ここで問題となるのが「クリエイティブが死ぬのか」ということ。“クリエイティブ”ってのが何か、というと、おそらく広告制作物のことをさすのでしょう。>>1さん、……じゃなかった、トピ主、じゃない、発言主のTwitterアカウントを見ると、マーケティング系の方のようなのでおそらく広告系のことなのでしょう。

確かにいらすとや素材を散りばめた広告をよく見るようになりました。同じような使い方をしていたり、同じイラストばかり目にしたり、芸がないと感じる気持ちは僕もあります。ただし、イラストやでクリエイティブが死ぬのかは、どうでしょう。

いらすとやもですが、あらゆる面白いものって組み合わせ次第なのかなと思う所が最近ありまして。例えば、『Vカツ』や『カスタムキャスト』にせよ、全員が同じパーツしか使えないにも関わらず新しいモデルが日々生まれています。これは組み合わせとステータス調整の合わせ技によるもの。

togetter.com


一時期流行った、映画のワンシーンや映画の感想などをいらすとや素材で作っていく、というのがありました。『シン・ゴジラ』などの時期に見られたもので、こういうのもクリエイティブな活動に思えます。細かい再現なんかもされていると「そうだったっけ」ともう一度観に行きたくなる気持ちが芽生えたりします。

てな感じで、クリエイティブ(=広告)とすると、飽きてくるのは確かに事実だが、まだまだ工夫の余地はあると思う、というのが僕の考えです。本当に至る所でいらすとやを見かけるのですが、せめて使い方だけは工夫がほしい。そこが人間の入り込む余地です。がんばりましょう。工夫の仕方には3段階あると思っていて、1段階目は自分も同じように使う。まずは使ってみる段階。2段階目は工夫して使う。サイズ調整や背景、意外な素材の使い方などまだまだ余地はあります。そして最後の段階としては、いらすとやを使わない。脱いらすとやです。素晴らしいものであると認めつつも、オリジナリティという点で欠けているのは事実。どこまでどうしたらパクリか、というのも難しい所ですが、まずは真似から入ってみてはいかが。

とはいえ、いらすとやフォロワー、後に続いて似たような活動をする人がなかなか目立って出てこないのはなにか理由があるのでしょうか。やはり先駆者が偉大すぎたからなのでしょうか。もっといろんな形のフリー素材があってもいいのにと思ったりしました。

んで、いまちょっと探してみたんですけど多すぎて探すのめんどくさいので検索機能が強化されると良いなあ、と思いました。